俺があなたに手紙をかくよ
じんせいはー、ながいよね。
とほうもなくながいよ。おっさんになるとそうでもなくなるらしいけど、いまのところ、ながい。それはあんしん。
にんげんてー、ふくざつだよね。
わかりやすいのにわかりにくくて、ふくざつだよ。こころがしんぷるなことばになればいいのに、そうならないことがおおすぎる。
ふれあうってー、たいせつだよね。
とおくにありておもうのは、ともだけでじゅうぶん。おれのそばにはきみがいないといけません。それがるーるなのです。
おれはじんせいのながさにも、にんげんのふくざつさにも、ふれあえないきょりにも、たえられない。
はずだった。
のに
たえてるね、さいきん。なんでだろ。
ちあきといるとそういうことにたえなきゃならんくなる。あたりまえだよ、おれはにんげんとつきあってんだもん。おれじゃないにんげんと。
あきたり、いやになったり、そうなったらにげたらいい。おれはたいていそうしてきた。いいことかわるいことか、たにんにとやかくいわれることじゃないが、まあそうやっていきてきました。
おもいつくままにかいているからないようがぜんごするけど、ちょっとがまんしてください。
おれはちあきをなかせたことがあるね。げんいんは、わすれました(ほんとうはもちろんおぼえています。てれかくしだとおもってくれればさいわいです)が、おれはちあきをなかせた、というじじつがしっかりむねにきざみこまれています。
ひとけのないきゃんぱすのすみで、きみがひとしきりないたあと、おれはそれはそれはたくさんあやまりました。でもあやまりながら、じつはちょっとふしぎだったんですよ。このこはどうしてないているんだろう。おれのために?なんで?
なんだかそのときはほんとうにわからなかった。
でもいまはなんとなくわかるよ。
きみはぼくからにげなかった。いやだなー、とかおもったけどにげなかった。だから、さきになみだがでてきたんだよね。だからおれは、もうなにがあってもにげないよ、きみから。
ちー、おれはきみのようなすてきなひととてをつないでどこまでもいくけんりをもっているんですね。
なんてしあわせなんだろう。
はちがつ じゅういちにち いくらかすずしい、なつのよるに。