My Diary - March 2005 | 世界と日々と君と僕

My Diary - March 2005

 

3/1 Tue.
 今日が火曜日だということに意味を見出すとしたら、それは今日が火曜日であることを日記に記せるということくらいだろう。
 皆さん、今日は火曜日である。

 

3/2 Wed.
 友達の多いほうではないが、久しく会わなかった友人達の突然の来客や突然の連絡が一辺に来る日というのがある。今日はそんな日だった。
 飲んだくれていた俺は、それら全てを断り、よだれをたらして眠っていた。
 眠りこそ最良の友である。

 

3/3 Thu.
 この日記に関していえば、一人称を俺に統一することにした。「僕」は性に合わない。
 思えばブログというやつも、映画評というやつも性に合わない。性に合わないことをやっているのだから、ちょっとした仮面が必要なのだ。好青年「僕」の仮面が。
 うわ、かっこわりい、すげえかっこわるいこと書いちゃった!
 まいいや。腹減ったし。

 

3/4 Fri.
 自分で言っておきながら、おおこれは名言かもしれないと思ったことば→「大衆は楽しい」
 ですよね。

 

3/5 Sat.
 日にちの感覚がなくなってしまうことがしばしばあるけれど、ご飯はきちんと食べようと思う。バカになってしまうのです、日に日に。

 

3/6 Sun.
 創作日記を書きそうになる自分をなんとか押しとどめる日々である。今日生きていた証拠を提示でもしてもらわない限り、沸かない実感「ぼくはいきている」
 暗い、根が暗いのだ。パソコンの前に座って「生きている実感てなんだろう?」とか考えません、明るい人は。
 などと考えながら飲む酒のまずさよ、ひもじさよ。いつになったらおいしい酒が飲めるのか。酒の話題に収斂してしまう日記のむなしさよ、かなしさよ。
 ああやべえ思考がとまらない。このへんで止めておこう、うへへ。

 

3/7 Mon.
 「ああ幸せでよだれがでちゃう」そんな瞬間も俺にだってある。この日記が総じて暗いのは、そういうスタンスで文章を書くことに慣れてしまったからだ。みよ、私小説は総じて暗い内容ではないか。書くべきことは幸せではないのだ。もっと他にある。
 ということで、今日の幸せをつたえるのは、主義に反するのでここには書きません。ああ、なんて幸せなんでしょう。

 

3/8 Tue.
 吉祥寺をぶらぶらと歩いた。足は自然、井の頭公園に向かう。
 ばかみたいによく晴れた公園。自然と目に入るカップルたち。不自然にそらされる俺の視線。
 だがそらした視線の先に小さな花を見つけた。白い縁取りのピンクの花弁が、ちょこんと咲いていた。咲いていたのである。

 

3/9 Wed,
 もしかして昨日の散歩ですか、この原因不明の鈍痛は。まさかもしやの筋肉痛ですか。歩いただけですよ俺。簡便してくださいよ、ほんと。
 俺が明日死んだら、みなさんよく覚えておいて欲しい
。こんな二十歳の若者がいたことを。
 追伸、死因が筋肉痛ってかっこいいかもしれませんね。

 

3/10 Thu.
 まんがにはまってしまった。BECK。遅まきながら。全二十巻を、新品で大人買いです。
 まんがに費やした、一万円(コミックス一冊500円×20巻)は、延べ1500本の焼き鳥をいい感じに焼いた対価に得たものだ。
 鳥達の怨念を両肩に背負い、おそらく数時間後には読破されるであろうコミックスの山を眺め呆けている。そんな今日に乾杯。

 

3/11 Fri.
 鳥の呪いだろうか。バイトがものすごい忙しさであった。ブロイラーに詰め込まれた鶏さながら、狭いカウンターをあっちゃこっちゃいったりきたり。
 発狂したら「鶏に憑かれたのです」と言おう。お医者さんも、きっと分かってくれる。

 

3/12 Sat.
 同窓会があった。俺は、二十歳なのだなと改めて思う。だって、みんな肌荒れひどいんだもの。
 次回会うとき、死人が出ていないことを切に願った。

 

3/13 Sun.
 ほろ酔いで、地元の友達の家に一泊した。毎日のように遊んだ彼の家は、彼の年相応に変わっていたけれど、根っこは多分変わっていない。
 空き瓶のコレクション。ベッドサイドに投げ出された小銭。くたびれたカーテン。ほこりっぽい空気。
 俺は笑わなかった。泣きもしなかった。
 でも本当はすこしうれしくて、すこし悲しかったのだ。

 

3/14 Mon.
 踊らされたくないけれど、同じアホなら踊らにゃ損なんです。
 今日はホワイトデーなんです。
 でも、男と飲んでました。踊れないダンサー、それがボク。

 

3/15 Tue.
 領土問題よさようなら。みんなでムツゴロウ王国に住もう。

 

3/16 Wed.
 しまった寝過ごした。ついでにいいともみてジャスト見てしまった。
 あ、その前に年下の男(再)も見てしまった。
 いやあ、充実しているなあ。

 

3/17 thu.
 満場一致で議員辞職の決まった中西議員を、俺という男は同情こそすれ、責めることはできない。
 揉んじゃうもの、ボク。もみしだいちゃうもの。

 

3/18 Fri.
 久々に会った友と、教育論を熱く語り合ってしまった。
 人間性こそが最重要タームである云々。ああ、なんたる失策。この俺が、教育について、ご講義垂れるなんざ。
 教育者を志す諸兄に、心からすまないと、お伝えください。拙者雲隠れいたす。
 
3/19 Sat.
 気が付けば、春休みも残り一週間を切った。
ああ、なんもやってない。

 

3/20 Sun.
 踊り狂ってきた。力の尽きるまで。明日一日を無駄にできそうな予感でいっぱいだ。

 

3/21 Mon.
 案の定無駄にした。

 

3/22 Tue.
 ジャニーズ事務所の若造達は、けっこうまともな演技をするなあ。
 努力があるんだもんな、当たり前か。

 

3/23 Wed.
 新宿駅の構内、二人で手を組んで円陣組んでエイエイオーをした。
 訳は聞かないで欲しい。

 

3/24 thu.
 うんこがでない。

 

3/25 fri.
 ふと思いついて、渋谷のライブイベントに行ってきた。
 クラムボンは本当にすばらしいバンドだ。音が伸びやかに会場を満たしていくのを感じていた。音楽に酔っていた俺は気持ち悪い顔をしていたと思う。

 

3/26 Sat.
 うんこがでたー!

 

3/27 Sun.
 実家に帰ってきた。久し振りに息子の顔を見た母親は、何の感慨も抱くことなく、俺の靴下をくさいと言って、アイロンがけをしていた。
 その晩は、肉じゃがだった。

 

3/28 Mon.
 江戸っ子に啖呵を切られた。正確には、下町なまりのおじいさんに道を聞かれたのである。
 いやあ、貴重なものに出会ってしまった。

 

3/29 Tue.
 女子中学生を教えた。洋服の趣味が悪かった。

 

3/30 Wed.
 今日も同じ子を教えた。相変わらず洋服の趣味が悪い。だが今日は、犬好きのいい子であることを発見した。
 どうも人の嫌な所ばかりに目が行く傾向がある。そういえば汚いトイレなど、みたくもないのについつい眺めてしまうことがある。同級生の吐いたカレーをまんじりともせず見つめ、もらいゲロをしたこともあったっけ。
 女子中学生とゲロを同列に置いては失礼だったろうか。

 

3/31 Wed.
 エターナルサンシャインを見た。素敵な映画だったので、旅から帰ったらブログに書こう。