My Diary - February 2005 | 世界と日々と君と僕

My Diary - February 2005

2/10 Thu.
 手を怪我してバイトを休んだ。そんなお手軽さで人生もちょっと休めたらいいと思った。
 「わるい、ちょっとシフト変わってよ」。
 たまにはいい。
 でも休んで何処に行けばいいんだろう。やべ、ちょっと怖いこと考えちまった。酒飲んで寝よ。


2/11 Fri.
 朝起きたら、足がつっていた。思うに吸血コウモリにやられたのだ。寝ている隙に、やつはこっそり。コウモリというのはどうも卑怯で困る。
        *
 塾の先生をバイトでしているのだが、彼らの頭の柔軟さには舌を巻く。頭をなでてやりたくなる。きっとやわらかいのだろうなあ。

2/12 Sat.
 代々木のフリマに行ってきた。行ってきただけだ。

2/13 Sun.
 音楽は百薬の長だ。
 ただ、僕が何に薬を求めているのかはわからないままである。
 肩こりにも効いたらいいなと思うが、イヤホンが凝りを助長しているような気がするのは内緒だ。

2/14 Mon.
 ココアとチョコチップをもらった。彼女たちがどういう気持ちでそれを差し出してきたのか定かではない。が、なんだかうれしくなってしまった。拭いがたい敗北感で、僕はその夜、枕をぬらしたのである。

2/15 Tue.
 塾の打ち上げで、飲み会があるそうだ。ただ酒だそうだ。
 わが身をいたわる術を覚えだしたとはいえ、二十歳の僕には、「ただ酒」の響きはあまりに魅惑的である。
 きっと素敵な寝ゲロを吐くのだろうなあ。

2/16-18 Wed.-Fri.
 映画の撮影を手伝いに行ってきた。山脈に囲まれた田舎の景色は僕の心を癒してくれた。
 だが体調は悪くなった。二兎を追うもの一兎も得ずというではないか。心身ともに癒されるなどという甘言に踊らされてはいけない。癒しの道は厳しいのである。

2/19 Sat.
 本当に寒い日だった。肩がこる。寒さと肩こりの比例定数を調べたいと思った。思っただけだ。

2/20 Sun.
 二日酔いで一日を過ごした。限界を心得るというのは、教訓だ。そうそうには得がたい教訓であるが、死ぬまでにはおのれの酒量の限界くらい把握したいものだ。他人に迷惑をかけずに、おいしくお酒をいただきたいのです。

2/21 Mon.
 堀江さんの言っていることに釣り込まれそうになる。ベンチャーを成功させた人物というのは、リスクへの感覚が鈍ってしまっているのか、大胆すぎる行動力が魅力に映ってしまう。
 僕の抱えるリスクといえば、僕自身の人生だけだ。だがそれにすら押しつぶされそうだ。ああまったく。抱えるものの小ささに泣けてくる。

2/22-26 Tue.-Sat.
 ここ一週間、酒の席が続いているが、さっぱり飲めない。体が何かを訴えているようである。こら、体、はっきり言わないと分からないよ。ばか。

2/27 Sun.
 天気のよい日は公園に行こうだなんて、誰が言い出したんだ。まったくよいことを言い出してくれたもんだ。ああ、お日様がいっぱいだ。

2/28 Mon.
 起きた時間が悪かったのだ。無為な昼を過ごしバイトをして、無為な夜を過ごし、多分このまま無為な人生を送るような気がしてしまう。いや、多分うつ病なんだろうな、俺ってば。